アレルギーの改善
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鶏レバー+小松菜
「私は、青い魚を食べると決まってジンマシンがでるんですよ」と、魚料理を前に話される作家の先生。典型的なアレルギー体質と言えます。
「アレルギーは遺伝だからねえ。どうしようもないよ」とあきらめ顔。
「あら、先生。アレルギーはよくなりますよ。私おすすめする食べ合わせをぜひお試しになってみたら?」そう言うと、先生は疑わしそうな顔をなさいました。
ハッタリやいいかげんなつくり話ではありません。食べ合わせで体質を変えればいいのです。アレルギーというのは、生理学上で言うと、ヒスタミンという物質によって引き起こされます。ヒスタミンが血液中から細胞内に浸出して、ジンマシン症状を起こすわけです。だから、このヒスタミンの活動を抑え込んでしまえば、アレルギーも起こらないという理屈ですね。
ヒスタミンの活動を抑えるのは、ビタミンB6・Cの働きです。血液中のビタミンB6・Cの濃度をいつも高くしておけば、ヒスタミンはぐうの音もでません。
そこでビタミンB6・Cの含有量の多い食品が重要になりますが、ビタミンB6の多い商品としては、鶏レバー、鶏胸肉、マグロ、カツオ、イワシ、ブリ、アジ。ビタミンCの多い食品としては甘夏ミカン、レモン、イチゴ、ブロッコリー、小松菜を推薦します。
ほうれん草もビタミンCの多い食品ですが、同時にシュウ酸も含んでいて、これがヒスタミンと同調してアレルギーをかえってひどくしてしまいますので、アレルギー体質の人はほうれん草は避けたほうがいいでしょう。
そこでズバリ、私のおすすめは<鶏レバー+小松菜>と<甘夏ミカン+アジ>のダブル療法です。この食べ合わせを常用していれば、アレルギー体質は徐々に改善され、やがてヒスタミン
そのものが活動しなくなります。
ぜんそくもアレルギーの代表ですが、ぜんそく患者にはジャガイモスープの効用が知られています。その因果関係はまだ解明されていませんが、ジャガイモに大量に含まれているカリウムの効果のようです。アレルギー体質の人は体液が酸性に傾きやすいので、ジャガイモのカリウムが健康状態の一番いい弱アルカリ性の状態に体液を保ってくれるという補助的な効用です。ジャガイモにはビタミンCもたっぷり含まれていますしね。
アレルギー体質の方は腐敗に敏感なので、新鮮な食品を選ぶことが大切。また、クワイ、ゴボウ、ナス、タケノコのようなアクの強い食品は避けましょう。カレー粉、コショウ、ショウガ、ワサビなど香辛料も刺激が強すぎるので避けたほうが賢明。過食、飽食も発症の誘引になります。
アレルギー反応を起こさせるのがヒスタミン。このヒスタミンの放出を抑える働きをするのがビタミンCです。実際に、血液中のビタミンCの濃度が高い人ほど、血液中のヒスタミンの量が少ないことが分かっています。
ビタミンCの働きは、抗ヒスタミンの働き(抗ヒスタミン剤ほど強くはありません)のほかに、ノーベル賞受賞のアメリカのポーリング博士によって、がん治療にも効果があるとして、日本でもその成果が注目されています。
食べ合わせの知恵 <舌ビラメ+キャベツ> 舌ビラメなどの白身魚はアレルゲンが少なく、キャベツもアクがないので刺激になりにくいのです。
<エビ+グリーンピース> 肝臓の解毒作用を助けるためにビタミンB2を多く含む豆類をとり、エビで良質のタンパク質をとりましょう。
<鶏ささみ+芽キャベツ> 鶏ささみもアレルゲンが少ない。また、ビタミンCをたくさん含んでいる芽を食べ合わせます。
<豆腐+キクラゲ+貝柱> 動・植物性タンパク質を同時にとり、肝臓を強くする。ビタミン・ミネラルが多いキクラゲで新陳代謝を活発にします。
出典:体にいいつもりが逆効果!やってはいけない「食べ合わせ」
著者: 栄養学博士 白鳥早奈英
発行者:青春出版社