打錠

打錠

打錠とは、サプリメントの中でもスタンダードな形状のものです。錠剤とも呼ばれます。小指の先ほどの大きさのものから、大きなタブレット状のものまで、さまざまなサイズに加工できます。また、形状は円形だけでなく、ラグビーボールのような楕円形のものや、三角形や五角形、六角形のものなど、さまざまです。

打錠の対応成分

粉末になっていれば、ほぼ何でも対応可能です。液体のものでも、粉末にすれば打錠にできる可能性があります。しかし、粉末であっても油分が多いものは打錠にできない場合があります。

打錠のメリット

打錠メリットは、カプセルなどの他の剤形に比べて安価にできることです。

また、ドリンク型の液体サプリメントと比べると、打錠を摂取すると体内で徐々に崩壊して消化吸収されていくので、効果が長持ちする場合が多いです。

打錠の形状やサイズは、いろいろなものが製造できることもメリットです。大きな粒だと「チュアブル」で、舐めて食べるタイプのサプリメントも製造可能です。

チュアブルですと、香料や甘味料でおいしく仕上げることができる場合があります。

打錠では、原料の水分量を下げて製造するので、保存料を使わなくて済むというメリットもあります。

「どのような成分が打錠に向いていますか?」とよく聞かれますが、粉末になっていればほぼ何でも対応可能だということも、大きなメリットです。

打錠のデメリット

打錠では、製造工程でどうしても熱や圧力がかかるので、それによって成分が変性してしまうことがあります。熱や圧力によって変性してしまう成分は不向きであることが、1つ目のデメリットです。打錠圧力で壊れる成分はほとんどありませんが、一部の特殊な成分は壊れることがあります。熱については、造粒した後に成分を入れることで、熱の問題はある程度解決できます。

また、主原料によっては、原料の味や臭いの影響を受けやすいこともデメリットです。カプセルであれば、味や臭いを感じる前に飲み込むことができるためです。味や臭いを解決したい場合は、シェラックや糖衣などのコーティングの工程が増えてしまい、どうしてもコストが割高になってしまいます。

打錠では、固めるための賦形剤が必要なので、サプリメント1粒当たりの成分の割合が少なくなってしまいます。そのため、打錠のサプリメントを摂取する人は、場合によっては1回の摂取量が多くなるかもしれません。

デメリットとして知っておく重要なことは、打錠のサプリメントは、吸湿したら変色したり、菌が増殖したりする可能性があることです。製造工程で極力水分量を少なくして打錠し、製造された製品は、吸湿しにくいようにシリカゲルなどの防湿剤といっしょに容器に入れます。容器の中で最も吸湿しにくいものは、アルミチャック袋、三方シール、スティックです。

打錠のサイズ

ペレット状(100mg程度)といった小さなものから、大きなもの(チュアブル)まであります。一般的には、重さ250mg~350mg、直径8mmか9mmのものが用いられます。

粒が小さなものは、カルシウムなどの硬いものに向いています。小さなものは、飲み込むことが容易ですが、1粒当たりの摂取できる成分量が少なくなるため、たくさん食べないといけません。

打錠の製造工程

打錠の製造工程では、次のように行われます。

1.処方

打錠のサプリメントを製造するために、お客様のご事情やご要望を伺い、それによって処方を組みます。処方は、「どの有効成分をどれだけ入れたいか。」や「どういった効果があるものが欲しいか。」などによって内容が異なってきます。

例えば、「プラセンタのサプリメントを製造したい」や「美肌のサプリメントを作りたい」というご要望のお客様であれば、すでにそのようなサプリメントは市場に多数出回っているため、差別化を考えることから始めます。

また、すでに使用したい原料が決まっている場合があります。原料によって「一般市場では、サプリメント1回当たりの摂取量にこの量の成分をいれることが基準だから、それ以上を入れて欲しい」という内容であったり、効果が期待できる成分量を単体もしくは複合で入れたりするご要望があります。

2.粒数

処方する有効成分の量が決まったら、次は打錠で製造する粒数を決めます。粒数は1日の摂取量によって異なります。

打錠の製造は、最低のミニマムロットが原材料の重量で50kgです。量が多い場合には、3,000kgといった材料を打錠することもあります。この原材料の重量と打錠1粒当たりの大きさによって、製造する粒数が決まります。

打錠の製造では、処方に賦形剤(ぶけいざい)が入ります。賦形剤とは、結晶セルロースやでんぷん、乳糖などの粒を固める成分のことです。

もし、打錠を製造するためのミニマムロットに達しない場合には、賦形剤の量を増やして調整します。

なお、打錠が円形でない場合や固まりにくい原料を用いる場合は、賦形剤の割合を多くします。剤形が円形でない場合は、打錠圧力(打圧)のかかり方が均等でないため、固まりにくいためです。打錠で固まりにくい原料としては、油分や樹脂エキスがあります。

3.試作

次に、打錠の試作を作ります。打錠の試作品を作ることで

  1. 硬さ(きちんと固まるか)
  2. イメージ通りの味になっているか
  3. イメージ通りの臭いなのか

これらに問題があれば作り直すことになります。試作品で納得がいくものができたら、お客様に最終の確認をしていただきます。

サプリメントの臭いについてですが、臭いがあれば嫌がられる傾向にありますが、お客様によっては「臭いがあると効果がありそうで良い」とお考えの人もいます。

この試作品でサプリメントの効果を確認するお客様もいます。

ちなみに、試作されたサプリメントは当社社員が4~5倍程度の量を一度に摂取し、胃に負担がかからないか、体に異常が起きないかを確認しています。

4.原料の調達

試作品をお客様に確認していただき、問題がなければ、本製品を製造るために、すべての原料を発注します。

原料が入荷してきてすべてそろったら、原料を処方通りの分量になるように、原料1つずつ計量します。

集められた原料は、混合室にある混合の機械(V字混合機)に入れて混ぜ合わせられます。

5.造粒

次に原料を打錠して、サプリメントを製造します。

混合された原料で、有効成分の量が賦形剤の量と比べて圧倒的に少ないものは、そのまま打錠できる場合が多いです。このように、すぐに打錠ができるものを「直打」と呼びます。

また、すぐに打錠機に入れられない原料の場合は、流動層に入れて造粒(ぞうりゅう)を行って、原料を均一で小さな顆粒状に仕上げます。次に、造粒された原料に滑沢剤を混合して入れて滑りやすくして打錠します。香料などの熱に弱い成分を原料に混ぜる場合は、造粒後に混合します。

杵離れとスティッキング

打錠をするときに打錠された粒が型から剥がれ落ちない、つまり杵離れ(きねばなれ)が悪いと、粒の一部が型に残ります。この残留物が残ることをスティッキングと呼びます。

スティッキングがあると、次の粒に凹みができてしまいます。粒に凹みができてしまうと、粒の量が少なくなるので、「成分量が規定量入っていない」という問題が発生しかねません。

スティッキングがあると、機械をストップして掃除をして作り直します。打錠をする前に、流動性や結着、すべりの悪さなどが、処方と造粒の過程で原因が決まる。

打錠の吸収

打錠のサプリメントを摂取すると、体内で徐々に吸収されることが多いです。例えば、競技中のマラソンランナーの場合は、即エネルギーが欲しいので打錠は合いません。ドリンクと打錠では、成分の吸収率は変わりませんが、体内で溶けて吸収される速度が異なります。

この速度は加工方法である程度調整ができます。加工によっては、胃で溶けないで腸で溶けるようにできます。これを「腸溶(ちょうよう)」といいます。また、腸で溶ける錠剤のことを「腸溶錠」といいます。

腸溶の主な方法は、錠剤をコーティングする方法や、pHが下がると固まりpHが上がると溶ける仕組みを用いる方法、つまり胃酸で固まり腸内で溶解する仕組みを用いる方法があります。

打錠の注意点

生菌を用いる場合の注意点

乳酸菌、ビフィズス菌、麹菌、酪酸菌などの生菌を打錠するものは、打錠をするメーカーに断られるケースがあります。機械に菌が残ってしまう恐れがあるためです。とは言え、すぐに殺菌できる菌であれば受け入れてくれることが多いです。

菌のメーカーさんも研究されていて、最近のものであれば、打錠の中で何年か生きている(寝ている)菌もあります。

色がついた原料を用いる場合の注意点

リコピンやアスタキサンチンなどのカロテノイドは色がついているため、打錠したときにまだら模様になってしまうことがあります。これは、原料を均一に混ぜ合わせても発生する現象です。

化学反応しやすい成分同士を入れる場合の注意点

鉄とビタミンCなどように、化学反応しやすい成分同士を打錠すると、色が変化し、想定していた見た目にならない場合があります。対策としては、化学反応しやすい成分を別々に打錠して合わせたり、コーティングされた成分を使用したり、着色料を入れたりします。

主な添加物

打錠では、次のような添加物を原料に加えます。

  • 賦形剤(結晶セルロース、マルチトール(還元麦芽糖)、乳糖)
  • 粘着剤(顆粒の粒になりやすい成分、でんぷん、グァーガム)
  • 滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖エステル、グリセリンエステル、菜種硬化油)
  • 吸湿を防止するための二酸化ケイ素
  • 香料
  • 甘味料
  • 着色料

打錠の保存方法

高温多湿を避けて常温で保存します。容器の蓋や袋のアルミチャックはしっかり締めてください。

注意点ですが、冷蔵庫に保管することは、打錠は向いていません。冷えた打錠を冷蔵庫から出してくると、打錠が結露して水分量が増えてしまうためです。

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