UVケア

「小麦色の肌」が健康美の象徴だった時代がありましたが、現在では、顔のみならず腕までも、女性の紫外線対策はとても重要になっています。最近では、乳液やハンドクリーム、メイクの下地クリーム(メイクアップベース)など、さまざまな化粧品にUVケアが含まれています。そういった化粧品で一年中ケアしたいものです。

紫外線とは

紫外線を私たちは見ることができません。私たちが見ることができるのは「可視光線」という範囲の中の光の波長になります。可視光線は紫色の波長から青、緑、黄色、オレンジ、赤と変わっていく、波長が380nmから750nmの範囲の光になります。虹やプリズムで確認できる範囲が可視光線になります。

※ nmはナノメートルと読みます。10億分の1メートル(0.000001mm:1ミリの100万分の1)というとても小さな単位になります。光の波長や原子や分子の構造を表す時に使われる単位です。

赤外線は赤の波長である750nmよりも長いもの、紫外線は「紫の外の光線」の意味になり、紫の波長である380nmよりも短いものになります。英語で言うとUltra Violet(ウルトラ バイオレット)と言い、この2つの頭文字をとって、紫外線のことは「UV」と呼ばれています。私たちが見える可視光線である紫の外の波長になります。

紫外線の種類にはそれぞれ波長によってUVA波、UVB波、UVC波があります。UVA波の波長は380nmから315nmの範囲を言います。UVB波は315nmから280nmの範囲で、UVC波は280nmから200nmになります。

地上に降り注ぐ紫外線の約95%はUVA波で、UVB波は約5%になります。UVC波は成層圏にあるオゾン層で吸収されて地上にまで届きませんが、わずか3mmの厚さしかないオゾン層では貫通して地上まで届くと言われています。世界中で冷房や冷蔵庫などの冷却のために使われているフロンガスによって、オゾン層が破壊されていることが知られています。オゾン層が破壊された部分は「オゾンホール」と呼ばれ、そこからはUVC波が降り注ぎます。今後、オゾン層は破壊されていく傾向にあるため、地上に届かないといわれていたUVC波の対策も必要となっていきます。

紫外線と活性酸素

紫外線自体はビタミンDの合成や殺菌作用など、良い働きがある一方で、有害性が高く、紫外線が肌に届くと活性酸素が発生します。紫外線を多く浴びることにより、活性酸素が増え、その強力な酸化作用によってコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった繊維芽細胞をはじめ、多くの細胞を傷つけてしまい、癌や動脈硬化をはじめとした様々な病気の原因や、シミやしわ、たるみなどの肌の老化現象の原因となります。

そのため、現在では化粧品にはUV対策が求められています。

紫外線の作用 UVA波

UVA波自体のエネルギーは弱いものですが、降り注ぐ量が多く、浸透力が高いのが特徴です。雲やガラスを通して肌まで届きます。UVA波の20%~30%程度が皮膚の奥深くの真皮層にまで届くと考えられています。真皮層にはコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった肌のハリや弾力を生む繊維芽細胞があります。この繊維芽細胞が紫外線によって発生した活性酸素の強力な酸化作用によって傷つけられ、ダメージを負います。そのダメージは日々の代謝機能によって修復されていくのですが、加齢や核酸の不足、寝不足などによって修復が追いつかないと、肌を支えるコラーゲンがダメージを負ってシワになり、コラーゲンをつなぎとめているエラスチンがダメージを負うとたるみになり、繊維芽細胞のダメージによってヒアルロン酸が少なくなるとハリが失われていきます。肌のシワやたるみ、ハリや弾力の不足は紫外線が大きな原因のひとつです。

また、紫外線によって、表皮のメラノサイトが反応してシミの原因であるメラニンを生産します。このメラニンが沈着してしまったものがシミになります。

UVA波に当たっても、すぐに肌が黒くなるような日焼け状態(サンタン)にはなりませんが、じわじわと基底層より下の真皮にまで到達し、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸にダメージを与えていく、肌年齢が気になる女性とって怖い紫外線です。

紫外線の作用 UVB波

UVB波自体のエネルギーは強いのですが、UVA波と比較すると降り注ぐ量は少なくなります。長時間太陽の光を浴びると肌が赤く焼けたり、やけど状態の水ぶくれになったりするのはUVB波が原因です。この状態をサンバーンと言います。

そして、表皮のメラノサイトが刺激されて褐色の色素であるメラニンを作られ、肌が黒くなるサンタンの原因にもなっています。加齢による代謝の低下や精神的ストレス、肌へのストレスなどによってメラニンが沈着してシミができていきます。

このように肌に日焼けを起こすUVB波ですが、ビタミンDの合成という重要な役割もしています。季節によってUVB波の量は変化します。12月から1月にかけては、7月から8月と比べてUVB波の量が1/4~1/5程度しかないために、同じ時間日光に浴びても、体内でのビタミンDの合成量も減ることになります。ビタミンDは骨の形成と成長に欠かせないビタミンなので、成長期や更年期などには特に必要なビタミンです。また、免疫力にも関わるビタミンのため、ビタミンDの不足は免疫力の低下=感染症(風邪やインフルエンザなど)に罹りやすくなります。特に冬には外に出て、肌にダメージを受けない程度に紫外線を浴びる必要があります。

紫外線を防ぐ指標 PAとSPF

日焼け止めクリームやUVケア化粧品で、UVA波を防ぐ度合いの指標としてPA(Protection grade of UVA)があります。PA+「効果がある」、PA++「かなり効果がある」、PA+++「非常に効果がある」PA++++ 「極めて高い効果がある」と4段階で設定されています。

UVB波を防ぐ指標としては、SPF(Sun Protection Factor)があります。このSPFの後につく数字の大きさでUVB波を防ぐ効力の高さを表しています。

UVB波を浴びてから紅斑(赤い斑点が出て炎症を起こしている状態)が出るまでの時間をどれだけ遅らせることができるかがその数値で表されています。

SPF10であれば、紅斑が出るまでの一般的な時間である15分~20分(個人差があります)を10倍遅らせることができることを意味します。2.5時間から3時間20分程度防ぐ能力を持っていることになります。SPF30の場合は7.5時間から10時間程度防ぐ能力があることになります。個人差がありますので、10分で紅斑が出てしまう人はSPF30でも5時間の効力となります。

このように、PAとSPFは、日焼け止めクリームやUVケア化粧品を選ぶ基準の一つとしてご利用ください。

紫外線吸収剤と紫外線反射剤

紫外線を防ぐ方法としては、紫外線を吸収して防ぐ成分と、紫外線を反射させて防ぐ成分があります。

【紫外線吸収剤】

紫外線吸収剤は吸収した紫外線を別のエネルギーに変えて逃がすという働きを行うため、肌の弱い人の場合は肌へ悪影響がでる場合があります。また、紫外線を吸収できる量には限りがあるので、塗りなおしも必要となります。

UVA波を防ぐ紫外線吸収剤例

  • ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
  • ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
  • メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール
  • t-ブチルメトキシジベンソイルメタン

UVB波を防ぐ紫外線吸収剤例

  • エチルヘキシルトリアゾン
  • オクトクリレン
  • パラジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル
  • ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
  • フェニルベンズイミダゾールスルホン酸
  • メチレンビズベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール
  • メトキシケイヒ酸エチルヘキシル

【紫外線反射剤】

紫外線反射剤には二酸化チタンと酸化亜鉛があります。均一に肌に塗ることが重要です。紫外線反射剤を用いたUVケア化粧品を製造するときは、白浮きさせずに、均一に塗ることができる製剤を作る必要があります。紫外線を反射させるだけなので、肌への負担がないのが特徴です。ボディー用よりはフェイシャル用に使われます。

乳液やハンドクリーム、メイクの下地クリーム(メイクアップベース)など、UVケア化粧品のOEM製造についても、プラネットまでお気軽にご相談ください。

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